源泉掛け流し V.S. 循環消毒 どちらが“良い温泉”!?
こんにちは!温泉ソムリエeriです☆
12月は旅に出ることが多くて、ブログ更新が追いつかなかったことを反省しています。
さて、先日書いたこのツイート。
難しいことは分からないけれど
【源泉掛け流し=正義】
っていう勝手に作った方程式が
近頃、自分の中で崩れつつある♨️— 温泉ソムリエeri / 美肌温泉手帖 (@beautyonsen) January 2, 2018
「源泉掛け流し=正義」ではない!?
「源泉掛け流し=正義」ではないのでは、というお話です。
先日、温泉実践観光士の講義でも取り上げられていたテーマでもあります。
今この記事を読んでいただいている方の中にも「源泉掛け流しが好き(循環消毒の温泉は嫌い)」という方は多いのではないでしょうか。
私もつい先日まで「温泉へ行くなら源泉掛け流しがいい!」と断言していましたし、今もその気持ちがないわけではありません。
そもそも「源泉掛け流し」「循環」「加温」・・って何?
「源泉掛け流し」「循環」「加温」などの言葉の違いを説明しますね。
その昔は、湧き出た温泉をそのまま湯船に投入して、温泉入浴を楽しんでいたそう☆
源泉掛け流し(=放流式)
言葉の通り「源泉掛け流し」は、湧き出た温泉を手を加えずに湯船に投入し、湯船から溢れた温泉は捨てていることを指します。
基本的に温泉は空気に触れると酸化(劣化)していくので、例えば足元の石の隙間から温泉が湧き出ている(足元湧出)温泉はとても新鮮な温泉と言えます。
循環ろ過・消毒
湯船から出た温泉を専用の機械を通し、ろ過させ、また湯船に投入するという流れを循環ろ過と言います。ろ過の過程で消毒(塩素消毒など)を施す場合もあります。
循環併用・源泉掛け流し
循環ろ過と同じ仕組みですが、湯口からは新鮮な温泉が注がれ、湯船の中にある湯口から循環ろ過をした温泉が注がれることが多いです。
加温・加水
「加温」「加水」もよく聞く言葉です。
「加温」は、源泉温度が低いため、温泉を機械などで温めてから湯船に注いでいます。(温泉成分が劣化する可能性があります)
「加水」は、厳選温度が高いため、温泉に水を加えて適温まで冷まして湯船に注いでいます。(温泉成分が薄まる可能性があります)
なんとなく言葉の違いがお分かりいただけたでしょうか。
チョロチョロしか注がれない、けれど「源泉掛け流し」を謳う温泉。
ここまでお話をすると、「なんだ、じゃあ源泉掛け流しがいいじゃないか!」と思われますよね。
そうなんです!そうなんですけれども・・・
ちょろちょろと雀の涙の量しか注がれていない、けど源泉掛け流しの温泉は「良い」のか?
衛生的に見ると、「うーん」というところですね。
温泉1%、水99%という温泉もあるかもしれない?
温泉温度が高い場合、加水をして適温に冷ましてから湯船に投入する施設も多くあります。
ただ加水した場合、水の量を記載する義務はありません。
信じたくはありませんが、温泉湧出量が少ない場所では温泉1%、水99%という温泉もあるかもしれないということです。
循環併用だけど、絶景温泉はある!
例えば、私の大好きな鹿児島県指宿市にある【ヘルシーランド】はこの絶景にありながら、掛け流しではありません。
[card id=”1953″]
これだけ広大な露天風呂、管理も大変なことでしょう。こちらの施設は掛け流しではありませんが、循環か、掛け流しとか、いう枠を超えて、素晴らしい絶景を楽しむことが出来ます。
最後に、消毒は「悪」ではない。ということ
私の大好きな伊豆稲取温泉は、ほとんどの施設が循環ろ過を用いています。しかし、海に面した露天風呂から見る日の出や満天の星空はとっても心地よくて、幸せな気持ちにしてくれます。
[card id=”1354″]
新鮮な温泉に消毒薬を入れるなんて・・・と思っている方もいるかもしれませんが、私たちの身の安全を考えてとった策だとしたら、ありがたく感じますよね。